内閣府が行った「青少年のインターネット利用環境実態調査」(調査期間2016年11~12月調査対象満10~17歳5000人)によると、スマートフォンの保有率は、2年前に比べると小学生と中学生で10ポイント近く上がったとか。(2016年の調査結果:小学生27.0%、中学生51.7%、高校性94.8%)

中学生になるとクラスの半数以上が持っているので、子どもたちが欲しがる気持ちも分かります。また、防犯や教育の観点から子供にスマホを持たせたいと思っている保護者の方も多くいるようです。

大人がスマホをもつ時、一番気になるのは料金かもしれませんが、子供にスマホを持たせるときには料金だけでなく防犯面は大丈夫なのか、安全性にも注目する必要があります。

そこで、今回は料金と安全性を両立できる子供向け格安スマホの選び方をご紹介しましょう。

キャリアの子供向けスマホと安心・安全機能

ドコモ、au、ソフトバンクの3社の子供向けスマホにはどのようなものがあるのでしょうか?どんな機能がついているのでしょうか?

ドコモのキッズケータイ

ドコモで現在、キッズ・ジュニア向けに販売されている製品は、「キッズケータイF-03J」と「キッズケータイHW-01G」の2種類で、これらの機種には、防犯ブザーとGPS機能、子どもの帰宅を親に教えてくれる「おかえり通知」機能が搭載されています。

また、この機種専用料金プラン「キッズケータイプラン」500円/月も提供されています。

以前は、キッズケータイ以外にも、利用制限、フィルタリング機能などがついた「スマートフォンforジュニア 」が販売されていましたが、現在は生産が終了しています。

そのため、お子さんがスマホを使いたい場合は、一般のスマホから機種を選び、以下のようなコンテンツを利用することになります。

ドコモで提供している子供向けのコンテンツは以下のとおりです。

 

名称 内容 申し込み 料金
安心フィルタfor docomo 状況に応じて保護者がスマートフォンの各機能を制限できるアプリ 不要 無料
アクセス制限サービス 出会い系サイトやアダルトサイトなど有害サイトへのアクセスを制限するサービス 必要 無料
イマドコサーチ GPS機能を使って子どもの居場所を探せて見守ることができすサービス 必要 200円/月

検索料5円/回

 

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auの「miraie」と「miraie f」

auには、子どもの居場所が分かる「移動経路通知」「緊急速報メール」という「mamorino3」機種があります。これはどちらかというと携帯というよりキッズ向けのGPS防犯ブザーです。

その他、auには「miraie」と「miraie f」という次の2種類のジュニア向けスマホがあり、有害サイトや危険はアプリをブロックするなど下記の機能が搭載されています。

 

 

名称 内容
フィルタリング WEBサイトを見るとき、有害なサイトは自動でブロック。危険なアプリの利用も自動でブロックします。
アプリ使用制限 アプリごとに使用の制限/許可を決めることができ、制限を選ぶとアプリが起動せず、メッセージが表示されます。
利用時間制限 子どもに使わせたくない時間帯など、端末の利用時間を設定できます。
あんしん文字入力 他人を傷つけたり、子どもに使ってほしくない言葉が入力された場合は警告を表示。トラブルを未然に防ぎます
カメラ機能付き防犯ブザー 防犯ブザーを鳴らすと、位置情報に加え、カメラで自動撮影した周辺写真もメールで登録した保護者に届けます
安心ナビ(有料) 保護者のau携帯電話から、子どもの居場所を地図や住所で確認

また、実際の利用者が小学生以下の方の場合に限り、「miraie f」、「miraie」のどちらかを購入時に「ジュニアスマートフォンプラン」に加入することができます。

ジュニアスマートフォンプランの月額料金は、誰でも割適用時で3,620円、割引サービス適用前は4,620円です。

ソフトバンクのみまもりケータイ

ソフトバンクには、「位置ナビ」や「みまもりGPSアプリ」「防犯ブザー」などの機能を搭載した「みまもりケータイ4」と「みまもりケータイ3 202Z」がありますが、ジュニア向けのスマホはありません。

みまもりケータイには、専用の料金プランが4種類あり、「通話定額ライト基本料」が、2年契約で月490円、契約期間の設定がない場合は月1,990円です。

 

ソフトバンクには、みまもりケータイ以外にジュニア向けのスマホがないため、一般のスマホを契約した上で、次のようなオプションをつけて利用することになります。

 

名称 内容 申し込み 料金
あんしんフィルタサービス 子どもを不適切なサイトや有害アプリケーションから守り、お子さまが安全にスマートフォンを楽しむことを手助けします。 必要 300円
ウェブ安心サービス 青少年を不適切なサイトから守り、青少年が安全にインターネットを楽しむことを手助けします 不要 無料
位置サービス あらかじめ登録したお子さまなどの携帯電話の位置を検索することができるサービスです 必要 200円/月

検索料5円/回

みまもりマップ 家族でお互いの居場所をマップで確認でき、災害発生時には家族が災害エリアにいることをお知らせしたり、周囲に救援を求めることができるサービスです 必要 無料

ただし、管理者権限利用のためには、各種基本パック[月額500円]、または位置ナビ[月額200円]への加入が必要

親が格安SIMだとキャリアのキッズ携帯は契約できない?

では、親だけ格安SIMと契約、子どもはキッズ携帯と、単独でキッズ携帯プランに加入することは可能なのでしょうか?

上記でご紹介したドコモの「キッズケータイプラン」、auの「ジュニアスマートフォンプラン」、ソフトバンクの「みまもりケータイ専用プラン」の中で、単独で契約が可能なのは、

au「ジュニアスマートフォンプラン」だけです。

auも契約は可能ですが、GPS機能を利用しての子どもの位置情報を検索する「安心ナビ」のオプションが使えないなど不便なことが多いので、単独加入はあまりメリットはなさそうです。

 

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格安SIMにも子供向けプランがある!

格安SIM は、データ通信重視で子供向けのオプションやプランがないと思いがちですが、実は、アプリの使用制限、居場所確認など、安心・安全のためのアプリ、それらのアプリをセットにしたプランを用意している格安SIMもあります。

「TONEもばいる」~MVNO初「全国子ども会連合会」推奨商品

TONEモバイルはTSUTAYAが運営する格安SIMで、サービス開始当初から「みまもりケータイ」に力を入れていて、2016年には、MVNO初「全国子ども会連合会」推奨商品に認定されました。

そのサービスの代表的なものが、家族を見守る機能が充実したオプションサービス「TONEファミリー」で

・居場所確認

・スマホ使用時間制限

・アプリ使用制限

・遠隔家族サポート

・ライフログ

・Webフィルタリング

を無料で利用することができます。(保護者がTONEを利用していない場合は200円/月)

既存の端末をそのまま使えないため、TONE専用のスマホを購入する必要がありますが、月額料金は1,000円(基本料金・データ通信量込み)。

充実したオプションサービスは無料で利用できますから、料金面でも安心・安全という点でも子供向け格安スマホのおすすめNo.1です。

 

⇒TONEの公式サイトはこちら

 

「イオンモバイル」~子どもパックがある~

イオンモバイルには、子どもがスマホを安全に使うため「子どもパック」というオプションサービスがあります。

有害アプリ・サイトから子供を守るアプリ「スマモリ」や、子供が利用するSNSの会話データを取得・分析し、いじめや犯罪に関係しそうなキーワードが含まれている場合アラートで保護者に伝えるアプリ「Filii(フィリー)」の他、「スマートフォンセキュリティ」、「超blueライト削減」といった安全に使うためのアプリの他、「えいご上手」「ジーニアス英和・和英・国語」といった人気の学習アプリなど合計11本のアプリが利用できます。

料金は月額150円。これだけのオプションを150円で使えるのはかなりお得です。

 

 

⇒イオンモバイルの公式サイトはこちら

 

「mineo」~iフィルターで子どもを守る~

mineoは、家族割やパケットシェアなど家族で使う場合の割引サービスが充実していることで人気がありますが、子供向けのオプションサービスとして「iフィルター」を提供しています。

iフィルターはの主な機能は

・危険なWebページやアプリをブロック

・子どものインターネット利用状況や利用時間制限ができる

・位置情報や通話履歴の確認ができる

など、子どものスマホ利用を見守るための機能がほぼ完備されています。

月額料金は350円かかりますが、家族割などの割引を利用すれば家族トータルの料金はかなり抑えられるのではないでしょうか。

 

⇒mineoの公式サイトはこちら

 

「UQモバイル」~安心アクセスVを無料で提供~

UQモバイルは、子どもを危険なサイトやアプリから守るためのスマートフォン向けフィルタリングサービス「安心アクセスV」を無料で提供しています。

料時間制限、有害なインターネットへのアクセスのブロック、子どもには不適切なアプリを制限する機能がありますが、有料アプリに比べると機能が落ちるため、利用してみて満足できない場合は、有料(300円/月)で「Filii」を利用することも可能です。

 

>>UQモバイルの申し込みはこちら

 

「G-Phone」~キッズプランがある

G-Phoneにもキッズプランが用意されています。

G-Phoneのキッズプランには、フィルタリングアプリが無料で利用でき、有害サイトフィルタリング、アプリダウロード制限、利用時間制限などが可能です。

キッズプランの料金は、データ容量4GB、音声通話がついて2,280円です。

「Fairisia」~女の子向けママとつながるスマホ

バンダイナムコグループが子供のスマホデビュー用に提供している格安スマホです。

「ママとつながるスマホ」がキャッチフレーズになっていて、端末のデザインは女の子向けですが、アプリ制限、現在地の確認、利用時間帯の制限のオプションがついていて、料金は月額2,390円です。

ただ、データ量が1GBのみなので、使い方によってはすぐに制限がかかってしまうかもしれません。

「PolaSma」~保護者設定機能を搭載した端末

「PolaSma」は格安SIMではなく、SIMフリーの端末本体です。

端末本体に、フィルタリング機能、メールアプリの使用制限、アプリの使用制限、電話発着制限、位置情報サービスが搭載されているため、Wi-Fi環境で、もしくは格安SIMカードを挿して使用することができます。

子ども向けオプションがない格安SIMの場合は…

子ども向けのオプションを用意していない格安SIMもたくさんあります。

そんな格安SIMと契約を検討している場合は、次のようなアプリを使えば普通のスマホを子ども仕様にすることができます。

 フィルタリング機能

有害サイトへのアクセスやアプリの利用制限をかけられる「フィルタリング」アプリには以下のようなものがあります。

 

アプリ名 内容 対応OS
i-フィルター ・有害サイトアクセス制限

・アプリ利用制限

Android

iOS

1台・1年版

4,320円

ほか

ウィルスバスターモバイル ・有害サイトアクセス制限

・アプリ利用制限

Android

iOS

ダウンロード版

1年3,065円

ほか

カスペルスキーインターネットセキュリティfor Android ・有害サイトアクセス制限

 

Android

 

ダウンロード版

1年3,024円ほか

ノートンファミリー ・有害サイトアクセス制限

・アプリ利用制限

Android

iOS

ダウンロード版

1年3,790円

ほか

まもるゾウ ・有害サイトアクセス制限

・アプリ利用制限

Android

iOS

子ども:150円/月

保護者:無料

ファイナルスマホセキュリティ

・有害サイトアクセス制限

・アプリ利用制限

Android

 

期間限定特価 2,940円

(年間ライセンス 税込)

モニタリングアプリ「スマモリ」

 「スマモリ」は、有害サイトのブロックやアプリの利用制限の他、子どものスマホの利用状況を保護者がモニタリングすることができます。

料金は月額400円かかりますが、決済サイト/アプリ内の課金ブロックや位置情報確認もできますから、機能はかなり充実しています。

モニタリングアプリ「Filii

Filiiは子供がSNSでどのような活動をしているか、誰とつながっているかをモニタリングすることができ、ネット上のいじめや出会い系、犯罪、個人情報漏洩などの危険から子どもを守ることが出来ます。

月額料金は300円です。

iPhoneの場合はファミリー共有を

端末がiPhoneの場合は、ファミリー共有という機能を活用するとよいでしょう。

ファミリー共有は、家族の複数アカウントを一元管理できるもので、親アカウントとなる「ファミリーオーガナイザー」のアカウントに支払いや決済の権限を持たせておき、家族には一人につき1つずつの子アカウントを作成します。

子アカウントでアプリや音楽を購入する場合は、親アカウントにリクエストが送られるので、アプリの課金などのトラブルを防ぐことができます。

また、ファミリー共有で位置情報の共有をオンにしておけば、どこにいるのかがすぐに分かります。

 まとめ

格安SIMでも、プランの選び方やアプリを活用することで、子供向けスマホにすることが可能なのがお分かりいただけたと思います。

SNSがきっかけで子どもが犯罪に巻き込まれる事件も増えています。そんな危険から子どもを守ってあげるのは親の役目。

そのためにはどんなスマホやアプリが必要なのか、しっかり情報収集して、子どもも親も安心してスマホが利用できる環境を作りましょう。

 

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