格安SIMの代表的な存在の一つであるLINEモバイルですが、最近、インターネットで検索すると、“LINEモバイル 遅い”といった検索候補が出るようになりました。
言葉だけを見るとネガティブな印象を受けますが、実際はどうなのでしょうか?
今回は、“LINEモバイル 遅い”の真相を見ていきたいと思います。
Contents
格安SIMの遅い、早いとは?
格安SIMの話をすると、速度がよく話題になります。
インターネットで調べると、各社の速度を調べて一覧化しているサイトなどもありますが、なんとなく早ければ早い方が良い、というイメージはあるものの、実際のところどうなのでしょう?
まずはスマートフォンの遅い早いについて、基礎から確認してみましょう。
下り速度・上がり速度
スマートフォンの速度は、通信速度、もっと言えばデータがインターネットとスマートフォンの間をやり取りする速さのことですが、下り速度と上がり速度という考え方があります。
下がり速度とは、インターネットからスマートフォンへとデータを送る速度です。
上がり速度はその逆に、スマートフォンからインターネットへデータを送る速度です。
一般的に、スマートフォンからインターネットにWEBページを表示させるための要求指示のデータより、インターネットからスマートフォンにデータを送って、WEBページを表示させるためのデータの方が大きく、下がり速度でスマートフォンの快適さが変わります。
快適な速度とは?
では、下がり速度が早ければ早いほど、快適になるかと言うと、必ずしもそうではありません。
通信速度が速くなる、ということはウェートレスがテキパキ料理を運んでくれるのと同じことです。
どんなにウェートレスが優秀でも、コックが怠慢で料理を作るのが遅ければ、レストラン全体のお客様への料理提供時間は遅いままです。
スマートフォンは怠慢なコックではありませんが、どれだけ通信速度が速くなっても、スマートフォンの処理速度がボトルネックになってしまうことが現実にあるのです。
あるいは、ウェートレスが優秀でも、そうでなくても、注文がケーキ一つだけであれば、その対応力は大して変わらない、ということもあります。
つまり、通信速度は早ければ早い方が良いですが、一定速度を超えれば、それ以上いくら早くなっても恩恵はないですし、やることによっては、速さは関係ないこともあるのです。
体感の問題なので個人差はありますが、一般的にはメールやLINEでのメッセージのやり取り、それからWikipediaのような文字中心のシンプルなサイトの閲覧であれば、低速モードの50Kbps~200Kbps程度でも問題ありません。
TwitterやFacebook、それからある程度デザイン性のあるWEBサイトの閲覧であれば1Mbps程度、Instagramや低画質での動画再生、画像の多いサイトであれば3 Mbps程度、LINEのテレビ電話や高画質の動画再生であれば、それ以上あると快適だと言えます。
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格安SIMが遅いのは仕方ない?
格安SIMの速度について取り上げた掲示板などでは、いま使っている格安SIMの通信が遅くなったから、乗り換えを検討している、といった書き込みがよく見られます。
なぜ、格安SIMの通信速度が遅くなるのか、LINEモバイルの通信速度の話からは少し脱線しますが、お話ししたいと思います。
大手からの間借り
格安SIMについて、docomo系やau系といった分類をすることがあります。
ちなみに、LINEモバイルはdocomo系なのですが、これはLINEモバイルがdocomoから回線を借りていることを意味しています。
言ってしまえばLINEモバイルは、docomoの余剰スペースをレンタルして、再販しているのです。
ですので、docomoやauが一番良い環境を使っていて、LINEモバイルなど貸してもらう側の格安SIMは、貸し出し先であるdocomoやauに劣る環境のため、通信速度では敵わない、というのが常識です。
利用者の増加
docomoやauは電話会社として、不測の事態に備え十分な設備を持っています。
急に利用者が増えても対応できる程度に備えがあるので、余剰部分を格安SIM各社に貸し出せるとも言えます。
一方のLINEモバイルのような格安SIMは、契約者数を予想し、それに応じただけの回線をdocomoやauから借りるのですが、当初予想を超える利用者が発生すると定員オーバーになって、全体の通信速度が遅くなるのです。
定員オーバー分、追加すれば良いじゃない、と言われそうですが、docomoやauからレンタルしているため、格安SIMだけでは対応できません。
貸出先のdocomoやauに交渉して追加で分けてもらわなくてはいけないので、対応が遅くなりがちです。
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で、LINEモバイルの通信速度は遅いの?
みなさんが気になるのはそこでしょう。
結論から言えば、LINEモバイルは格安SIMが遅くなる理由の一つ、“利用者の増加”の影響を受けており、比較的遅い格安SIMだと言えます。
あくまで参考値でしかありませんが、インターネット上の有志の計測などによると、2016年10月頃、LINEモバイルサービス開始時は最大で20Mbps以上、スマートフォンを操作する人は増え、通信速度が遅くなる日中12時台でも10Mbps以上をキープするなど早い方の格安SIMと認識されていました。
しかし、2016年12月には日中12時台で8Mbps、更には2017年2月には4Mbpsと順調に利用者を増えたのに比例して、回線速度は悪化しました。
その後、2017年3月には回線を増やしたのか、いったん、8Mbpsに持ち直したのですが、二か月後には、また3Mbpsと悪化しています。
このように、LINEモバイルは、利用者が増えて速度が悪化する→対応策は施されて速度が回復する→また利用者が増えて速度が悪化する、というのを繰り返しています。
そのため、時期にもよりけりですが、他の格安SIM会社との比較でLINEモバイルは遅い、という評価を下されても仕方のない状況です。
といっても、2017年12月末時点では下り速度が5Mbps前後と、遅い方といえども、普通に使う分にはまったく困らない速度です。
まとめ
今回はLINEモバイルの通信速度に見ていきました。
LINEモバイルに限らず格安SIMは、docomoやauなどの大手携帯会社に比べると安価な分、通信速度は犠牲になりがちといえるでしょう。
しかし、遅い方のLINEモバイルについても普通に使える通信速度が出ており、普段使いで困ることはあまりないでしょう。
それよりも通信費の圧縮の恩恵の方が大きいので、あまり気にすることもないのかもしれません。
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特にSNSをよく使う人にはLINEモバイルをお勧めします。
LINEモバイルの申し込み手順
申し込みから利用開始までの大まかな流れ
必要な書類等をあらかじめ用意しておきましょう
スムーズに手続きを行なう為にも、下記4点をあらかじめ用意しておくと手続きがスムーズです。
1.本人確認書類
本人確認書類は以下のとおりです。
・運転免許証
・運転経歴証明書
・日本国パスポート+補助書類
・在留カード
・特別永住者証明書
・住民基本台帳カード
・健康保険証+補助書類
・後期高齢者医療被保険者証+補助書類
・届出避難場所証明書
・身体障害者手帳
・療育手帳
・精神障害者保健福祉手帳
・特定疾患医療受給証+補助書類
・特定疾患医療登録者証+補助書類
※補助書類は、公共料金領収証または住民票
2.クレジットカード
※デビットカードは利用できません
3.メールアドレス
他キャリアから乗り換える場合、これまで使っていたドコモやau、ソフトバンクのメールアドレスは利用できなくなる為、申し込みの際には、YahooやGmailなどのメールアドレスを作っておきましょう。
4.MNP予約番号
他キャリアからの乗り換えで、今の携帯電話番号をそのまま使いたい場合は、契約中のキャリアのコールセンターまたは店頭にてMNP予約番号を申し込む必要があります。
MNP予約番号の有効期限は予約当日を含めて15日間ですが、WEBからの申し込みする場合はMNP予約番号の取得日から2日以内に手続きが必要です。
LINEモバイル Web申し込みの方法
まず公式サイトにアクセスします。
1.LINEモバイルのWebサイト トップページ右上の「申し込む」をタップする
2.「申し込み前の確認」に記載の内容をよく読んで、画面一番下の「上記事項に同意の上、申し込む」をタップする
3.「申し込み方法」を選択し、「次へ進む」をタップする
4.「申し込み区分」「プラン」「申し込み内容」「端末」「SIMカードサイズ」などを選択する
5.4に記載の項目を全て選択したら、画面の一番下の「次へ進む」をタップする
6.氏名・住所・電話番号メールアドレス等のお客様情報を入力する
7.お客様情報の入力が完了したら、「次へ進む(メールアドレス確認)」をタップする
8.6で入力したメールアドレス宛にメールが届くので、本文内のURLを開く
9.本人確認書類を選択し、「ファイルのアップロード」より画像ファイルをアップロードする
10.「支払方法選択」にて、ご希望の支払方法を選択する
※クレジットカード、LINE Payカード、LINE Pay の3種類から選べます
11.支払方法にクレジットカードを選択した場合は、クレジットカード情報を入力する
12.クレジットカード情報の入力が完了したら、ページの一番下にある「次へ進む」をタップする
13.Webで利用状況を確認したりプラン変更をしたりする際に必要な「Myページ用アカウントの設定」を行なう
14.最終確認の画面が出てくるので、すべて確認して「申し込む」をタップし、これで申し込み完了です
初期設定を行なう
申し込み手続き完了後、後日SIMカード等が入っているパッケージが送られてきます。
SIMカードを取り出してスマホにセットし、LINEモバイルの初期設定を行ないます。
◾️Androidの場合
1.「設定」アプリを開き、「モバイルネットワーク」を選択する
※端末によっては項目の名称が異なる場合がありますので、詳細はお使いになる端末の取扱説明書をご参照ください
2.「APN」(Access Point Network)を選択し、LINEモバイルのAPN情報を設定する
※設定が必要な項目
APN:line.me
ユーザー名:line@line
パスワード:line
認証:PAPまたはCHAP
3.設定に必要な項目の入力が終わったら「保存」し、登録したAPNを選択して問題なく通信ができる事が確認できればOKです
◾️iPhoneの場合
iPhoneでLINEモバイルを利用する際はプロファイルをインストールしますが、既に他の格安SIMのプロファイルがインストールされている場合は、LINEモバイルのプロファイルをインストールする前に削除する必要があります。
プロファイルは、「設定」アプリを開き、「一般」→「プロファイル」から確認・削除できます。
1.Wi-Fiにて接続し、ブラウザの「Safari」を起動する
2.下記のURLにアクセスし、構成プロファイルをダウンロードする
https://mobile.line.me/apn/line.mobileconfig
3.プロファイルのインストール画面が表示されるので、右上の「インストール」をタップする
4.iPhoneにパスコード設定をしている場合は、パスコードを入力する
5.インストールが完了し、問題なく通信ができる事が確認できればOKです