最近何かと話題の「フルMVNO」

通常のMVNOとどう違うのか、これからのスマホ市場をどう変えていくのか、解説します。

フルMVNOを知っていますか?

フルMVNO化という言葉、まだ耳慣れない人のほうが多いですよね。

IIJmioを運営する株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)が、打ち出した「フルMVNO化」。

これは2017年度中にMVNO事業に新しい風を吹き込もうとしています。

今回は「フルMVNO化」について詳しく掘り下げていきます。

 

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フルMVNOについて

まず、フルMVNOとはどのようなものでしょうか。

”現在非常に多くのMVNOがありますが、ほぼすべてに共通するのは大手キャリアから回線を借り受けていることです。

そして、「加入者管理機能(HLR/HSS)」というSIMカードを管理するためのデータベースも、MVNOの各事業者ではなく大手キャリアが管理しています。

フルMVNO化とはひとことで表すと、HLR/HSSをMVNOが独自で管理することです。”

“携帯電話で提供される通信サービスは、無線基地局群やいくつかの機能を持つサーバーの集合体から構成される「コアネットワーク」を経由して、インターネットに接続している。

現在、日本で展開しているMVNOは、「ライトMVNO」と呼ばれる形態。

レイヤー2接続では、このコアネットワーク設備の出口部分につながる終端装置~インターネット側の設備のみを用意。

終端装置を除くコアネットワーク側の設備はすべてMNO(大手キャリア)が運用している。

「フルMVNO」は、このコアネットワーク設備のうちの一部を、MVNOが自前で運用する形態のことを言う。

IIJとNTTドコモの合意は、「加入者管理設備(HSS/HLR)」をIIJが運用することに合意したものだ。”

参考元:http://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/1055163.html

MVNOが独自路線を作り上げることを可能にしたものと言えますね。

フルMVNO化とは何が起こる⁉

IIJがフルMVNOを目指す目的のひとつは、格安SIM業界における「横並び」の打破です。

たくさんのMVNOがありますが、多くの場合において直営店でのサービス強化、ポイント還元、広告やCMの強化といった通信サービスとは別の競争が激化しています。

そのためIIJでは、HLR/HSSを独自に管理し、より自由な通信サービスの設計を行うことで競合他社との差別化を目指しています。

このことにより、現在600社以上にも膨れ上がったMVNO参入事業者から抜け出せるかどうかですよね。

横並びから抜け出すために、他社との差別化を図ろうとしたものが「フルMVNO化」計画です。

フルMVNOとは一体なに?

フルMVNO化とは、HLR/HSSをMVNOが独自で管理することです。

と言われても、HLR/HSSがよくわかりませんよね。

先ほども書きましたが、独自に管理したものから自由に通信サービスを行えることで、他社との差別化をしていく計画ですね。

そこで重要になってくるものが、HLR/HSS「加入者管理設備」です。

もっと詳しくHLR/HSS「加入者管理設備」について解説していきますね。

HLR/HSSとはどんな機能?

HLR/HSSには2つの機能があります。

ひとつは、端末がネットワークに接続する際に、どのネットワークサービスの利用を許すかの「認証」であり、もうひとつは端末に最も近い基地局情報を記録する「位置登録」です。

2つ目の機能は特に、電話を受ける際に正しい交換機を経由するのに役立っています。

HLR/HSSとは「Home Location Register/Home Subscriber Server」の略で、要するにスマートフォンなどに挿入して利用するSIMの情報を一元管理するデータベースのこと。

参考元:http://trendy.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/1018922/090200044/?P=2

HLR/HSSが開放はされていたけれど、なかなか運用できるMVNOはいませんでした。

ところが、突然のIIJからの発表によりフルMVNO化が実現されました。日本初のHLR/HSSを持つフルMVNOの誕生になります。

出典:https://www.iij.ad.jp/ir/news/2016/pdf/20160830_fullMVNO_J.pdf

 

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フルMVNOで何が変わるのか

フルMVNO化によって大きく変わる具体的なポイントとしては、独自にSIMカードを管理できるという点が挙げられます。

SIMカードも独自に発行できるようになるため、独自に海外のキャリアや海外のMVNOと契約して国際ローミングサービスを提供できるようになります。

現状では、海外でSIMカードを入れ替えずにネットワークに接続しようとすると割高な国際ローミングサービスを利用する必要があります。

しかし、フルMVNO化によって海外の事業者と提携できれば、Apple SIMのようにSIMを入れ替えることなく安価に通話やデータ通信を行えるようになるかもしれません。

IIJでは、SIMカードに近距離無線通信技術(NFC機能)をもたせることも検討しているようです。

そのほかフィンテックを活用したモバイル向け金融サービスの提供や、SIMカードとマイナンバーを連携させた認証なども考えているようです。

SIMカードが変わる!

通信サービスと直接関わりはありませんが、フルMVNO化によってオリジナルデザインのSIMカードを発行しやすくなります。

これまでもMVNOはキャリアから提供された真っ白なSIMカードに自社のロゴなどを印刷することはできましたが、印刷に失敗した場合はすでに書き込まれている電話番号を抹消する手続きが必要だったため、あまり積極的には活用されてきませんでした。

しかしSIMカードを自社で調達できるようになれば、SIMカードに情報を書き込む前に印刷できるため、オリジナルデザインのSIMカードにもチャレンジしやすくなるメリットがあります。

各社のロゴはもちろん、人気のあるキャラクターなどとコラボする可能性も考えられます。

出典:https://www.iij.ad.jp/ir/news/2016/pdf/20160830_fullMVNO_J.pdf

Apple SIMや、GoogleのProject Fiといったサービスも出てきており、世界中の通信サービスをSIMカード1枚で使えるといった優れものです。

これらは再プログラム可能でマルチプロファイルのSIMカードが利用されることによって実現しているようです。

IIJが「マルチカントリーSIM」と呼ぶように、将来的にはフルMVNOならSIMカード1枚で国内外の通信サービスをお得な料金で使えるようになるとしています。

こうした機能が実装されれば、IIJmio(みおふぉん)の格安SIMでも、Apple SIMのように1枚で世界中の通信キャリアを切り替えて使えるようになるかもしれません。

参考元:https://simchange.jp/full-mvno-iijmio-sim/

出典:https://www.iij.ad.jp/ir/news/2016/pdf/20160830_fullMVNO_J.pdf

音声通話には影響がない⁉

IIJがフルMVNO化を目指しているのはデータ通信に関係する部分のみのようです。

音声通話に関しては今後検討するとのことなので、新たなサービスなどが登場することはないようです。

まだまだ未知数を残すフルMVNO化ですから、今後の展開が楽しみですよね。

まとめ

他社との差別化を目的としたフルMVNOですが、2016年下半期にはさらに強化をして事業展開していくそうですよ。

ただ我々の生活に直接関わるようになるには、まだこれからのようですね。

この先も注目を集めることになるフルMVNOが、新しい展開へ進むことに期待したいです。

 

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