格安スマートフォンは、ここ数年で契約数が伸びていると同時に相談件数も増加中で、全国の消費生活センターに寄せられた相談件数は昨年度1,045件で、前年度の2.8倍にもなったとか。
そんなトラブルに遭わないためには、事前の情報収集が必須です。
そこで、今回はドコモから格安SIMへの乗り換えの注意点と手順についてご説明しましょう。
ドコモから格安SIMへの乗り換え注意点
まず、ドコモから格安SIMへ乗り換えるにあたっての注意点を挙げてみました。
フリーコース以外は更新期間を逃すと違約金が発生!
ドコモだけでなくキャリアの契約は、2年ごと更新されているのはご存じですか?
これがいわゆる「2年縛り」と言われるものですが、ドコモでは「2年定期契約」と呼んでいて、2016年6月から「2年定期契約に選べる2つのコース」を新設しました。
「選べる2つのコース」とは、2年定期契約満了後の更新期間に以下の2つのコースからどちらかを選べるというものです。
1つめは「ずっとドコモ割コース」で、利用年数に応じてパケットパックの料金が割引になる「ずっとドモコ割」が適用され、さらに更新時「更新ありがとうポイント」がプレゼントされるコース
2つめは、「フリーコース」で、基本プランの料金はそのまま、いつでも解約金が不要となるかわりに「ずっとドコモ割」「更新ありがとうポイント」は適用されません。
「ずっとドコモ割コース」は申し込みが不要で自動更新されますが、「フリーコース」に変更するには申し込みが必要ですから、更新期間になにもしなかった!という方は自動的に「ずっとドコモ割コース」になっていて、更新期間以外に解約をすると、契約解除料9,500円がかかります。
更新期間は2年定期契約満了月の翌月と翌々月の2カ月間。「ずっとドコモ割コース」から「フリーコース」への変更も更新期間じゃないと出来ませんから、「更新期間が来ちゃうけど、格安SIMのことをもう少し勉強してから乗り換えたい」という方は、「フリーコース」に変更しておくといいかもしれません。
端末の代金支払い終了月と更新月は別!端末の残金支払いが必要なことも
キャリアと契約中に機種変更をした方に多い勘違いが、端末の分割払い終了月=契約満了(契約更新月)と思ってしまうことです。
端末も24カ月(2年)分割払いがほとんどなので、支払い終了と契約更新のタイミングが同じ場合もあるのですが、更新期間はあくまでもプランの申し込みから2年のサイクルで、端末の支払いとは無関係です。
もし、更新期間に解約をし、端末の支払いが残っていた場合は、残りの端末代金を支払う必要があります。
違約金も端末残金も払いたくない場合は、端末の分割払いを完了させ、次の更新期間を待つしかありません。
ドコモのメールアドレスが使えなくなる
ドコモに限らず、au、ソフトバンクなどのキャリアを解約すると、それぞれのキャリアのメールは使えなくなります。
ドコモの場合は、@docomoのアドレスが利用できなくなるということです。
LINEだけで十分、という方は問題ありませんが、メールを利用していた方は、GmailやYahooメールなどのフリーメールを取得する必要があります。
また、SMSの利用を考えている方は、格安SIMでSMS付のプランを選ぶようにしましょう。
デザリングができないスマホが多い
格安SIMを挿した端末で、テザリング機能を使いたいという人もいると思います。
デザリングとは、外出先でもスマートフォンをアクセスポイント(親機)として、パソコンやゲーム機器などさまざまな外部機器(子機)をネットにつなぐ機能のことをいいます。
格安SIMでデザリングが出来るかどうかは、回線や親機となる端末(スマホ)の機種によって違うのですが、ドコモが販売するAndroid端末は一部をのぞいてほとんどデザリングが出来ません。ただ、デザリングができる機種もありますので、格安SIMでデザリングをしたいと思っている方は、事前に確認をすることをおススメします。
なお、ドコモから発売されているiPhoneや、SIMフリーのスマホはデザリングOKです。
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ドコモから格安SIMへの乗り換え手順
次に、実際にドコモから格安SIMへの乗り換え手順を、ドコモ回線を使っている格安SIMへの乗り換えを前提にご説明しましょう。
格安SIMを決めます
乗り換えに関する注意点を踏まえて、自分のあった格安SIMを選びましょう。
料金だけでなく速度やプラン、最低利用期間などの確認も大切です。
MNP手続(転出)を行います
使っていた電話番号をそのまま引き継ぎたい場合は、MNP手続が必要です。
まず、ドコモからの転出手続きをしてMNP予約番号を発行してもらいます。
手続きはドコモショップ、電話(ドコモインフォメーションセンター)、パソコン(ドコモオンライン手続き)で行うことができます。
<電話の場合>(ドコモインフォメーションセンター>
・ドコモの携帯電話からの場合:(局番なし)151(無料)
・一般電話などからの場合:0120-800-000
受付時間:9:00~20:00」(年中無休)
口頭で番号が告げられるので、メモの準備をしておきましょう。
<パソコンの場合>
My docomo(https://www.nttdocomo.co.jp/mydocomo/index.html)→ログイン→ドコモオンライン手続き
受付時間:9:00~21:30
My docomoからの手続の場合、dアカウントとパスワードが必要になります。
この手続きには手数料3,000円がかかります。また、MNP予約番号の有効期間は15日間ですのでご注意ください。
格安SIMに申し込む(MNP転入手続き)
MNP番号が入手できたら、格安SIMのHPから申し込みをします。
申し込み手続きには、3で入手したMNP番号、本人名義のクレジットカード(支払い情報)、本人確認書類、メールアドレスが必要になります。
なお、量販店やAmazonなどで格安SIMパッケージを購入できたり、店頭での購入・申し込みが可能な格安SIMもあります。
SIMカードが届いたら~開通手続き
SIMカードが手元に届いたら、開通手続き(アクティベーション)を行います。
申し込みをした格安SIMの開通センターに連絡をいれるか、インターネットに接続しているPCからマイページにアクセスして手続きを行います。
開通までの時間は格安SIMによって違いますが、手続き完了後30分~2時間程度で回線が切り替わります。その間は端末の利用ができませんのでご注意ください。
また、開通センターの受付時間にも注意が必要です。
SIMカードを挿します
開通手続きが終わったらSIMカードを挿します。
1.SIMカードと端末を用意します。
2.汚れがつかないよう注意しながらSIMカードを切り取ります。
3.SIMカードトレーを引き出します。
4.SIMカードを挿入します
SIMカードの挿入方法は端末によって違いますので、端末の取り扱い説明書を確認して下さい。
APN設定(通信をするための設定)をします
SIMカードを挿したら、APN設定と呼ばれる初期設定を行います。
ここでは、Android端末でLineモバイルと契約した場合の手順をご紹介します。
手順は端末や契約した格安SIMによって方法が異なりますので、格安SIMから送付された手順書を見ながら行うか、下記のサイトを参考にしてください。
iPhoneを使った格安SIMのAPN設定方法ガイド
Androidスマートフォンを使った格安SIMのAPN設定ガイド
[Android端末でLineモバイルと契約した場合のAPN設定手順]
1.端末の設定画面からモバイルネットワークの設定画面を開きます。
2.アクセスポイント一覧からAPN設定画面を開きます
3.APNの設定を行います。格安SIMから送られてきた資料を見ながら、必要事項を入力します。
4.必要な項目の入力が終わったら必ず「保存」ボタンを押し、APN一覧から先ほど保存した格安SIM会社(ここではLINEモバイル)のAPNを選択します。
これで設定は終了です。
設定を正しく行っても通信ができない場合は、端末の再起動をしてください。
★注意:au回線の格安SIMに乗り換える場合は、端末のSIMロック解除が必要です。
SIMロック解除手続きについては、下記ドコモのサイトをご確認ください。
まとめ
格安SIMはドコモ回線で運営しているところがほとんどなので、ドコモから格安SIMへの乗り換えは、端末をそのまま使えるケースが多く、auやソフトバンクからの乗り換えに比べると比較的簡単です。
しかも、格安SIMの選択肢も多いので、自分のあった格安SIMやコースを選びやすいともいえるでしょう。
ただ、デザリングができない端末が多いなど、注意すべき点もありますので、格安SIMで何ができて何が出来ないのか、事前にしっかり確認することが大切です。
乗り換え時は少し面倒ですが、料金がかなり安くなることは確実。格安で快適なスマホライフをぜひ目指してみてください。
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当サイトおすすめの格安simは?

当サイトでおすすめしている格安simはこちらになります。
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UQモバイル
1位はUQモバイルです。格安simの一番の問題点は通信速度ですが、UQモバイルはau、ドコモ、ソフトバンク並みの通信速度でストレスなく使用可能です。
TVコマーシャルを展開するなど、企業としての母体がしっかりしていて、安心感があるのも魅力の一つですね。
まずは検討してみる価値があるMVNOではないでしょうか。
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BIGLOBEモバイル
2位はBIGLOBEモバイルです。エンタメフリープランはかなり使い勝手が良く、YouTube、Google Play Music、Apple Music、AbemaTV、Spotifyの利用にかかるデータ通信がカウントされません。
動画視聴は特に通信容量を消費するので、エンタメフリープランを駆使すれば定額、低容量のプランでも十分に対応できます。
母体はあのBIGLOBEですし、安定感も魅力の1つではないでしょうか。
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LINEモバイル
3位はLINEモバイルです。
コミュニケーションフリープランはLINE、Twitter、Facebook、InstagramのSNSやLINE MUSICで使用した通信量がその月にカウントされないので、SNSをする人にはピッタリです。
また、その名の通り、LINE関連の使い勝手が良いというのも人気の1つになっています。LINEユーザーにはお勧めのMVNOとなっています。
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U-mobile
テザリングや動画視聴などで月に大量のデータ通信を行う人にはU-mobileがおすすめです。
高速通信使い放題のデータ通信無制限プランは月額料金も2980円と安いですし、毎月最新の映画が1本無料で見られるサービスもあります。
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